プリティーリズム・レインボーライブとTRF

女児アニメ部のギギです。プリティーリズム・レインボーライブのOPの話をします。

10周年を迎え、記念展が開催されるプリティーリズム・レインボーライブは前作前々作のように複雑な人間関係と因縁が絡み合う様や、プリズムショーの裏に隠されたマルチバース的な世界観などの女児アニメらしからぬ雰囲気が非常に特徴的ですが、このアニメの特にすごい要素として1~3クールのオープニングにTRFの楽曲のカバーが使われている点があり、小室哲哉が手がけた往年の名曲が女児向けアニメの中で大きな存在感を放っています。各クールのOPについて掘り下げていきたいと思います。

「BOY MEETS GIRL」(1~13話)

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1クール目のOPはBOY MEETS GIRLです。男女の恋愛要素が強い本作においてこれ以上ないタイトルの曲ですね。初視聴時、「この小室哲哉っぽいイントロは...?」と思っていたら本当に小室哲哉だったので度肝を抜かされました。「20世紀で最高の出来事」という歌詞を含んだ曲をほぼほぼ21世紀生まれが見るであろう女児アニメの主題歌として選んだセンスが凄い。本編ではオーディションの課題曲として用いられているのが逆にリアリティありますね。

EZ DO DANCE」(14~26話)

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ライバル勢力のエーデルローズについての掘り下げが進んでキャラクターごとの因縁が明らかになってくる2クール目ではTRFの代表的な楽曲、EZ DO DANCEがOPになります。これがレインボーライブ中盤の雰囲気と恐ろしいぐらいに噛み合ってて、「踊る君を見てる」という歌詞にプリズムショーの世界を当てはめてきたのには解釈の凄みを感じたし、原曲のラップ部分にプリズムというワードが使われていたのにも運命を感じる。OPの映像に音ハメが多く使われているのも見ていて非常に気持ちが良くて、サビ直前のキャラクター達の運命がリズミカルに交差していくカットがすごく好きです。ちなみにDJ KOOをパロディしたDJ COOというキャラがカバーしたバージョンもあります。情報量がすごい。

EZ DO DANCE -DJ.COO ver.-

EZ DO DANCE -DJ.COO ver.-

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CRAZY GONNA CRAZY」(27~39話)

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3クール目はCRAZY GONNA CRAZYTRFで最も売れたシングルかつ最もカバーされた楽曲ですね。この曲がTRFからリリースされた当時はフジテレビの恋愛ドラマのテーマソングとして使われていた背景があり、時を超えて異なる形で主題歌としての役割を果たすことになります。第3クールは主人公たちとライバルが和解したことによる緊張からの開放か明るい回が多く(重い回はとことん重い)、映像も楽しげで可愛らしいものになっています。今後の展開を示唆するカットが差し込まれているのも見所。

 

TRFの曲はアイマスなど他のコンテンツでもコラボタイアップが行われてはいますが、女児アニメの主題歌としてTRFの楽曲を選んでくるセンスと曲を作品の世界観に上手く落とし込んでくるパワーが本当に凄い。アニメや筐体で小室哲哉の楽曲に触れることができていた当時は、女児の音楽体験における特異点のようになっているのではないでしょうか。ここまで読んでくれてありがとうございました。10周年展楽しみです♪

プリティーリズム・レインボーライブ10周年記念展